個人再生 奨学金
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日本の大学生で奨学金を利用している方は全体の50~60%程度と言われています。
奨学金はそれだけメジャーな制度ですが、卒業してから返済に苦しむ方も少なくありません。
奨学金を抱えている方の中には、個人再生を視野に入れて
「個人再生は奨学金にも使える?」
「奨学金だけを個人再生から外せる?」
と考えている方もいらっしゃると思います。
またお子さんがこれから大学進学という時には、
「個人再生をしても奨学金の保証人になれる?」
と不安を感じている方も多いでしょう。
そこで今回は、個人再生と奨学金の関係について分かりやすくまとめていきます。
まずは、ポイントからざっくりまとめます。
奨学金だけを個人再生から外せる?
これは出来ません。
個人再生には、全ての債権者(貸金業者など)を平等に扱うという原則があります。
そのため
「奨学金だけは頑張って返済します。」
「でも他の借金は厳しいので、減額してください。」
という事が出来ません。
※住宅ローンだけは例外で、個別に返済することが可能となっています。
ただし、奨学金に保証人が付いている状態で個人再生をすると、減額された分だけ保証人が支払う必要があります。
それを避けたい場合は「任意整理」という手続きも検討しましょう。
この手続きなら、奨学金だけを外す事が可能です。
任意整理ってなに?
任意整理は、法律事務所と債権者(貸金業者)が交渉することで借金を減らせる手続きです。
具体的には、
- 将来かかる利息をカット
- 遅延損害金(延滞金)をカット
- 返済期限を3年/5年まで延長
こういう事が可能となります。
個人再生よりは減額できませんが、月々の返済額が半分以下になる事も多いので返済はグッと楽になります。
個人再生をしても奨学金の保証人になれる?
借金を完済して5年~10年経つまでは、保証人になれません。
個人再生をするとブラックリストに載るので、それが消えるまでは審査に引っかかります。
ただし保証人がブラックリストに載っていても、機関保証という制度を利用すれば奨学金を借りることも可能です。
機関保証とは、保証人の代わりに日本学生支援機構が連帯保証人になってくれる制度です。
では、実際に詳しくまとめていきます。
奨学金の借金も個人再生で減らせる
個人再生は借金の理由に関係なく利用出来るので、残っている奨学金も大幅に減らすことが可能です。
減額できる金額は経済状況・借入額などによりますが、1つの目安はこちらです。
借金残額 | 手続き後の借金 |
---|---|
100万円未満 | 減額なし |
100~500万円 | 100万円 |
500~1500万円 | 5分の1 |
1500~3000万円 | 300万円 |
3000~5000万円 | 10分の1 |
つまり、奨学金も含めて借金が500万円あっても100万円まで減額出来る可能性があるという事です。
これだけ減らせるなら、奨学金の返済もグッと楽になるでしょう。
個人再生で減額できる金額については、こちらの記事に詳しくまとめています。
⇒弁護士ナビ
奨学金だけを外すことは出来ない
ただし、奨学金だけを個人再生の対象外にする事は出来ません。
個人再生には『どの債権者(貸金業者)も平等に扱う』という原則があるので、
こういう事は出来ません。
なので家族・親戚などが保証人になっている場合は、個人再生に注意が必要です。
保証人がいる状態で個人再生を利用すると、
- あなたが返済する奨学金が100万円減る
- 保証人にはその100万円を支払う義務が生まれる
こういう事になるからです。
つまり、あなたが減額した分を保証人が支払う義務があるのです。
保証人にいきなり多額の借金を背負わせると、大きなトラブルになるのは避けられません。
借金が大幅に減るのは良いとしても、これはマズイですよね。
ただし、保証人ではなく機関保証付きの奨学金であれば家族に迷惑をかけずに済みます。
機関保証とは?
返済出来なくなったときに家族・親戚ではなく日本国際教育支援協会が肩代わりしてくれる制度です。
そのため機関保証付きの奨学金に対して個人再生をしても、家族には迷惑がかかりません。
その代わり、日本国際教育支援協会には肩代わりしてくれた分を返済する必要があります。
これは状況によって分割返済も可能なので、まずは自分の奨学金がどのような保証制度を利用しているかをチェックしてみてください。
手元に書類がある場合は、
- 返還誓約書
- 貸与奨学金返還確認票
これらを改めて確認しましょう。
ここで『保証人』『連帯保証人』という欄があれば、機関保証を利用していないことになります。
任意整理なら奨学金だけ外すことが出来る
保証人つきの奨学金が残っている状態で個人再生するのはオススメできません。
かといって
「それでも自力で返済するのは難しい…」
という方も多いと思います。
そこで便利なのが任意整理です。
任意整理は個人再生と違ってどの借金を減らすかを選ぶことが可能です。
つまり任意整理を利用すれば、
こういう事が可能ということです。
奨学金は従来どおり返済する必要がありますが、これなら保証人に迷惑をかけず他の借金を減らす事が可能です。
しかも、個人再生よりハードルが低く費用もグッと抑えられます。
個人再生はトータル70万円ほどかかりますが、任意整理なら債権者1社につき5万円程度なので費用は段違いです。
また裁判所を通さずに行える手続きなので、家族にバレる可能性も低いです。
個人再生・任意整理が向いている方
ですが、任意整理にもデメリットがあります。
それは減額できる借金が少ないという事です。
例えば個人再生なら、借金500万円を100万円まで減額できる可能性があります。
でも任意整理は、450万か400万円まで減額するので精一杯です。
月々の返済額が半分以下になる事も多いので返済はかなり楽になりますが、個人再生と比べると見劣りします。
つまり整理すると、以下の通りです。
<個人再生が向いている方>
- 保証人に迷惑をかけてでも借金を減らしたい
- 任意整理で減らすだけでは返済していけない
- 手続き費用に70万円必要でも何とか払える
- 家族にバレても仕方がないと割り切れる
<任意整理が向いている方>
- 保証人には絶対に迷惑をかけたくない
- 奨学金以外の借金が減れば返済していける
- 手続き費用を出来るだけ抑えたい
- 家族にはバレずに行いたい
このどちらを選ぶかは、無料相談も使いながらじっくり考えてみて下さい。
個人再生をすると奨学金の保証人になれない
これまでは奨学金を既に背負っている方向けでしたが、ここからは保証人になる方向けにまとめていきます。
個人再生をすると借金はグッと減らせますが、その代わりブラックリストに載ります。
このブラックリストに載っている間は、
こういった事が出来なくなります。
個人再生のデメリットについては、こちらの記事に詳しくまとめています。
そしてブラックリストから消えるのは借金完済後5年~10年が経ってからです。
つまり、借金完済後5年~10年は奨学金の保証人になれないという事です。
またブラックリストから消えても、すぐに信用が全回復するわけではありません。
でも奨学金には『機関保証』という制度があります。
これは保証人なしでも奨学金を借りられる制度なので、あなたが保証人になれなくても奨学金を借りることは可能です。
なので『奨学金の保証人になれない』という理由で個人再生を辞める必要はありません。
⇒弁護士ナビ
まとめ
少し長くなったので、最後におさらいしておきます。
奨学金だけを個人再生から外せる?
これは出来ません。
個人再生には、全ての債権者(貸金業者など)を平等に扱うという原則があります。
そのため
「奨学金だけは頑張って返済します。」
「でも他の借金は厳しいので、減額してください。」
という事が出来ません。
※住宅ローンだけは例外で、個別に返済することが可能となっています。
ただし、奨学金に保証人が付いている状態で個人再生をすると、減額された分だけ保証人が支払う必要があります。
それを避けたい場合は「任意整理」という手続きも検討しましょう。
この手続きなら、奨学金だけを外す事が可能です。
任意整理ってなに?
任意整理は、法律事務所と債権者(貸金業者)が交渉することで借金を減らせる手続きです。
具体的には、
- 将来かかる利息をカット
- 遅延損害金(延滞金)をカット
- 返済期限を3年/5年まで延長
こういう事が可能となります。
個人再生よりは減額できませんが、月々の返済額が半分以下になる事も多いので返済はグッと楽になります。
個人再生をしても奨学金の保証人になれる?
借金を完済して5年~10年経つまでは、保証人になれません。
個人再生をするとブラックリストに載るので、それが消えるまでは審査に引っかかります。
ただし保証人がブラックリストに載っていても、機関保証という制度を利用すれば奨学金を借りることも可能です。
機関保証とは、保証人の代わりに日本学生支援機構が連帯保証人になってくれる制度です。
奨学金がなかなか返済できない方は、まず専門家に相談されてみるのが良いでしょう。
個人再生・任意整理のどちらを利用するか自分で考えるのも大切ですが、専門家ならではの視点から意見を聞くことも大切です。
無料・匿名で使えるチャット相談
いざ個人再生をしようとしても、お住まいの地域には法律事務所が数多くあるでしょうし、専門分野もそれぞれ違います。
借金問題を得意にしている弁護士もいれば、離婚・交通事故・刑事事件・相続・知的財産権・渉外事件などを得意にしている場合もあります。
だからこそどの法律事務所にすれば良いかも分からないし、いきなり電話するのはハードルが高いです。
頭では
「早めに法律事務所に行かないと・・・」
とは思っていても、なかなか一歩を踏み出すのは難しいと思います。
そこで便利なのが「弁護士ナビ」です。
これは無料・匿名で使える相談サービスで、チャット形式でやり取りが出来ます。
しかも住所も入力不要なので、法律事務所に連絡するよりもずっとハードルは低いです。
ちなみにこのサービスの運営元である「弁護士法人プロテクトスタンス」は、全国8箇所に加えて海外展開もしている大手法律事務所です。
法律相談実績も30,000件を超えているので、あなたの支えになってくれるはずです。
詳細記事はこちらにあります。
これでまず専門家の話を聞いてみて、
- 個人再生を利用する
- 任意整理を利用する
- このまま返済を続ける
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